函館のいか 知って得する豆知識

【スルメイカ】

北海道ではマイカとも呼ばれる。

江戸時代より「イカ」と呼ばれていた事は確認できたが、なぜイカと呼ばれるようになったかは不明。スルメイカは「するめ」に用いるイカの中で最も多く使われるという説と、イカ・タコなど墨を吐く群れを「墨群=すみむれ」と呼んでおり、それが転じてスルメになったという説がある。 烏賊と書いて「イカ」と呼ぶようになったのは、海上に浮いているイカをカラスが突きにきたところを、10本の腕で巻いて海中に引き込み、食べてしまう為、「イカはカラスを賊害するもの」という事から呼ばれるようになった。江戸時代、滝沢馬琴が『俳諧歳時記栞草』の中に『南越志』から引用したと書いてある。 スルメを水商売などで「アタリメ」と呼ぶのは「スル」を忌む習慣から転じて「アタリメ」になった。また、スルメは古来「寿留女」の字を当て、嫁いできた嫁が永く留まってくれるようにとの願いが込められている。他に、イカの足が多いことから、金銭を意味する「おあし」をかけて、商売繁盛を願って配る習慣も残っている。

スルメイカの特性としては、日本近海で獲れるイカの約8割をスルメイカが占めている。普通イカというとスルメイカを差し、関東では麦秋(初夏)の頃から獲れ始めるので「麦いか」と呼ばれる。夏イカと呼ばれる頃のスルメイカの成長ぶりは、ひと雨ごとに大きくなると言われる程で8〜12月頃までが旬となる。獲ってすぐには透明感のある白、そして茶褐色に変わり、時間が経つに連れて白くなり、それから茶色っぽい赤に変色する。 イカの表面には4枚の皮があり、上の2枚は剥ぐことが出来るが、下の2枚は剥ぐことが出来ない。そのまま加熱すると丸まってしまう為、縦横の2方向に「松笠」や「鹿の子」と言われる包丁目をいれて料理される。


塩辛の豆知識

【塩辛とは】

塩辛は魚介類の肉・内臓・卵などを塩で漬て発酵させ、旨みを出した食品。

【塩辛の歴史】

塩辛の起源については、平安時代の書物にその記録が残っているが、恐らくそれよりも前から魚介類を保存するための手段として塩漬にしていたのが始まりであろう。 そのころは各地でいろいろな魚介類が塩漬にされていたと思われる。そのうち、あるものは塩漬中に、原料の味とは異なった独特の旨味を持つようになることがわかり、それらが各種の塩辛や魚醤油として伝えられてきたのであろう。

【いか塩辛の種類】

いか塩辛には伝統的製造法として、赤造り、白造り、黒造りの3種類がある。
[赤造り]
イカの切身に肝臓と食塩を加えて熟成させるもので、イカの皮をつけたまま造るため皮の色素が熟成過程で赤くなる。

[白造り]
白造りは皮をはがしたイカの胴肉を用いたもので、皮の色素がないため白く仕上がる。

[黒造り]
イカの墨汁を加えて製造するもので、富山県の特産品。また、イカ墨を用いることで保存効果がアップすると言われている。

【いか塩辛の栄養】

いか塩辛は低カロリー低脂肪高タンパクな食品として注目されている。
主な有用成分として、不飽和脂肪酸(リノール酸など)、たんぱく質、タウリン、DHA、EPAなどが含まれている。
それぞれ、コレステロール値を下げ、動脈硬化を抑制し、肝機能を増強し、眼精疲労を回復するなどの薬理も報告され、ますます身近な食品になってきている。造血の際に必要な銅も含んでいる。

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